つれづれテレビ

記憶捜査 新宿東署事件ファイル 最終話 新宿の地下は迷宮

新宿に詳しい人ならちょっと楽しいこのドラマ。最終回はどんな感じで終わるのか?

人気があると続編も作られたりする可能性もありますが、見ていってみましょう。

 

 

「記憶捜査 新宿東署事件ファイル」概要

テレビ東京系列金曜8時「金曜8時のドラマ」枠で放映していた「記憶捜査 新宿東署事件ファイル」。

ある事件が元で怪我をした結果、車椅子生活を余儀なくされた刑事が再雇用され、足を使う代わりに記憶を頼りに事件を解決していくドラマです。

主なキャスト

 

第7話ゲスト

森矢カンナ大友康平石井正則

 

あらすじ

西口のトイレで元同僚の青木元の死体が発見される。争った跡があったので、殺人事件と判断して捜査を開始した。
一方、早稲田の通り魔事件がきっかけで、千夏はショックで仕事に行けなくなり、引きこもりのような状態だった。ある日、田沼からの手紙が届き、それを見た千夏は家を出て行ってしまう。

田沼に面会に行く鬼塚、話を聞くと千夏は自殺しようとしていた。犯罪被害者だと自分を認識して、田沼に謝罪を求めてきたから手紙を送ったという。だが、内容までは教えて貰えなかった。

 

父親の工場へ行くと、被害届けのことを調べて欲しいと言われる。調べると1月24日に千夏が東署に来ていたことがわかる。若林に会いに来ていたが、その頃はもう別の署に移動していた。
2017年7月以前の被害届けを調べに、埼玉にある倉庫へと行く。すると、1月25日に若林が倉庫へ来ていたことが分かる。鬼塚は若林に会って話を聞こうとすると、一課長に妨害されてしまう。
2017年6月に田沼は人とぶつかったことで、腰を痛めたという被害届けを出していた。これが早稲田通り魔事件のきっかけとなった事件だった。しかし、認知票は出されていなかった。

 

 

見どころと感想

QUEENに続き、第一話からの再度登場な森矢カンナさんがゲストです。

ちなみに花園神社の骨董市は本当にやっていまして、毎週日曜日に花園神社で開催しています。

しかし、西口から東口に行って、更に西口に戻ってという地下の話ですが、これは実際に映像で映っていた辺りの移動では難しいです。映っている場所と実際の地名と違うところもあるので、この辺はワザとそうしているのだと思います。

新宿の地下は本当に迷宮でして、東口に行きたいのに西口で改札を出てしまうと、結構遠回りさせられます。東は伊勢丹から三丁目の先と西武線方面の歌舞伎町辺りまで繋がってます。西は小田急・京王と大江戸線、都営新宿線から都庁方面まで延びています。要するに雨に濡れずに一駅二駅行けます。便利な反面、降りるところを間違えると大変な目に遭う駅ですので、迷宮と呼ぶに相応しいかもしれません。

このドラマの見どころの一つとして、個人的には昔の新宿の画像が出て来るのが楽しかったです。同じ枠で放送していた、警視庁ゼロ係や、三匹のおっさんなど、ロケ地が大体決まった場所のものは、知っている場所が出てきて結構楽しめました。

 

第一話の事件の違和感をここで一気に回収します。宅麻伸演じる捜査一課長が、鬼塚をなぜ見張っていたのか。一話には出演していた石井正則演じる青木が、なぜ二話以降出てこなかったのかなど。更には認知票がどれだけ大事なものか、いまいち分かっていなかった自分としては、ようやく分かりました。認知票は本当に大事です。

そして、犯罪被害者となった人物と、犯罪を引き起こす原因を作ってしまった人物が共感しあいます。「これは私のお守りなの。いつでも死ねるものを持っている。そう思えば生きていけるから」という、千夏のセリフはギリギリのラインで生きていることを象徴的に示します。

千夏と鬼塚、どちらも一つの事件の犯罪被害者でありながらも、二人の現状は全く違います。それについて問う千夏と答える鬼塚。この二人のラストの会話が、非常に良かったです。

 

千夏「鬼塚さんは強いんですね、あの事件で私何かよりももっと傷ついたのに」


鬼塚「強いんじゃない。しなきゃならないことが、いっぱいあるからです」


千夏「しなきゃならないこと?」


鬼塚「もう、どんなにあがいても元には戻れない。それなら思いを変えて、前に進むことだけを考えるんです。人間てのは、希望さえあればどんな環境だって生きていけます。

何も明るい未来だけが希望じゃない。今、解かなきゃならない困難な事件が待ってる、今やらなきゃならない仕事が待ってる。ありがたいじゃないですか。働けるんですよ。私には大きな希望です」

 

余談ですが、この枠の次の放送は「執事西園寺の名推理2」ということで、八千草薫さんの体調は大丈夫なのか?と心配していたら、吉行和子さんでやることに決まっていたらしいです。

 

今回の名言

明るい未来だけが希望じゃない。